『風立ちぬ』を見る
今日は嫁さんの休みに合わせてぼくも休みを取り、宮崎駿の『風立ちぬ』を見てきた。
まず一言、感想にもならない感想だが面白かった。
零戦であったり時代状況であったりが取沙汰されることが多い印象だが(実際ジブリのホームページに掲載されている「ストーリー」でも、この点は前面に押し出されている)、物語の縦糸をなすのは正統派と言ってもいいラブストーリーである。
青年の恋愛というのは、宮崎監督作品としては新鮮だと思う。
映像美も相変わらず、というかこれまでの蓄積を踏まえてさらに進化している。
もっともこのような点をことさらに強調し、政治的・歴史的側面を減殺するのは、あるいは宮崎の意図に反するのかもしれない。宮崎の意図など知ったことか、という読みも当然ありうべきであるが。
ともあれ詳しくは後日、もう少し頭が整理できてから書きたいと思う。
珍しくグッズも買った。
プレートに書かれている文章は、Le vent se lève, il faut tenter de vivre.
堀辰夫によって「風立ちぬ、いざ生きめやも」と訳され、本作のテーマともなったポール・ヴァレリーの一節である。